今年は例年になく寒かったようで全国的に雪の被害が聞かれる年です。海もこの時期荒れるものではありますが出船できる日が少ないように思われます。三月ももう終わり、という時期、毎年、鯛の乗っ込みが始まる時期となり釣り人にとって最もワクワクする季節です。

で、気の短い小生、24日に今年の乗っ込み鯛の状況を「市場調査」するべく行ってきました。結果は鯛(2kg)1、ワラサ(3.5kg)2、イサキ4と鯛のバラシ1回、という釣果でした。この日は小生と同様、乗っ込み期待の釣りキチの方が多く、船は14名の満員御礼状態。ポイントはいつも乗っ込み時、大型が期待できるところ「オモリ」です。このポイントは海底が小さい山状になっていて、その周りを潮の流れに任せて釣る「流し釣り」で魚を狙います。潮の流れも結構速いため、ハリスの長さも15mと超ロング仕掛けとなります。慣れないと中々扱いづらくなります。

竿だしは七時、棚48mの船長指示で一斉に仕掛けを投入、3kg超の大鯛の強い引きを期待します。やはりまだ時期が早かったのか中々あたりは出ず、コマセの入れ替え、仕掛けの再投入を繰り返します。一時間ほどすると釣り座の両隣が絡まったハリスをもどしている最中、小生はそれをさけるため自分の道糸を絡まりから遠ざけようと竿をもった時、強い引き込みがありました。これが本日の釣果、ワラサとの「格闘」の始まりでした。一般的に「青物」といわれる魚は引きが強く食い始めから取り込みまでは結構時間がかかります。しかし、3kg程度のワラサであればそれほどの時間もかからないものですが、越冬したものは何故か力を蓄えるようです。何度も道糸を引き出され、中々上がってきません。何度かの道糸の引き出しを繰り返し、やっとのことでタモに取り込みましたが、針が引き伸ばされています。こんなことはあまりなく、あるとすればカツオくらいでしょうか。まさに老体に鞭打っての取り込みでした。

この後、もう一度ワラサとの格闘がありましたが、当日、最後は鯛が来ました。同乗した釣り客はソコソコ鯛を上げていましたので、小生もやっと本日の「目標達成」です。秋ですとそれほど大型は出ませんがやはり春は大きく、後で計量しますと2kgありました。調理しますとまだ卵は持ってないものの、身は脂をたっぷりふくんでプリプリ、期待通りの美味しさでした。是非、読者諸兄にも天然鯛でしかも旬のものを味わっていただきたいと思います。前回も書いたとは思いますが、刺身から始まってアラ煮、味噌汁と捨てるところはしっぽぐらいでしょうか。あらためて自然のごちそうに感謝です。乗っ込みはまず例年5月の連休まで楽しめますのでこれから1ケ月強釣り天国を満喫します。

 

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